時代を作ったレーシングドライバーを考える

いつもその時、その時代には流行りや時代を象徴するものがある。

そして、そこで成功者がいれば時代のスター。

先日、レーシングカードライバーについて知人と話したことがあった。

それは、昔のドライバーは今の環境でも速いのか?
お互いに議論したと言うより、こういった場合はどう考えるか?と言う話しになった。

日本のレーシングカードライバーでは中嶋悟氏や星野一義氏、長谷見昌弘氏はきっと現代のレーシングカーでも速いだろう。
しかし、彼らが築いた功績を今の環境でも出来るか?はどうだろう…と沈黙。
結論は出なかった。

この職人気質なドライバーの肩を持つと、当時はそのレーシングカー技術よりドライバーの力量が問われた時代。
あるドライバーがブレーキポイントを遅らせてパスできても別のドライバーには加速でスリップストリームについたり、信頼性に貧しいマシンを労りながら最速ラップを叩きだし、レースはドライバーの駆け引き要素が大きな要素を占めた。

ここで昔風しをもう1つ。日本一速い男として君臨した星野一義氏は縁石を跨いだりコース幅いっぱいにラインを取るからしばしば荒い運転と誤解を生んでいたことも。
実際にはR32GT-Rの4駆特性に合わせて走った結果であり、弱点のブレーキには細心の注意を払い、市販車ベースのマニュアルトランスミッションも実に優しくスムーズに変速していたからトラブルは誰よりも少なく、彼は多くの優勝をしている。

この時代の活躍したドライバー達は、高性能とは程遠くトラブルをいつ抱えてもおかしくないマシンを駆って時にはマシンの限界を超える走りでタイムを出し結果を残す魂とカリスマ性だろう。

そして、時代は高性能マシンを操るようになると、1周何秒で何周走り、ピットインの際はインラップとアウトラップは何秒で走りピットもタイヤ交換は何秒…前車や後続の車との間隔で戦略を変える事が出来るドライバーが求められる。
この時代で最も活躍したのはミハエル・シューマッハ。

そう、時代は気合いから戦略通り走れるドライバーになる。

昨年『永遠の引退』をしたミハエル・シューマッハはフェラーリでの生活で一度目の引退をするまでフォーミュラワンの時代を作った歴史的ドライバーだった。レースで優勝して表彰台で跳び跳ねる力が残っている位自分の気持ちも体力もコントロールできるドライバー。


ブランクの後、新興メルセデス・グランプリから復帰し3年間走ったが大きな結果は出せず、大きなバッシングを受けた。

メルセデスGPではなく大元のダイムラー社会長ディーター・ツェッチェ氏がミハエルについてコメントしなければならないほどに。

では、本当にミハエル・シューマッハは錆び付いてしまい自分の築いた功績に傷をつけて永遠の引退をしたのか?

これは、様々な考え方があるが今回は以下の内容で一致した。


確かにミハエル・シューマッハの復帰時は錆び付いていたのは否めない。
それは、初年度の走りの精彩や物事の統制力も当時のレベルにはなかった。
しかし、現在のフォーミュラワンレギュレーションではオフシーズンの走行テストはほぼ禁止されており2年以上のブランクがあれば当時の感覚を戻すのに走行テストが出来ないのだから誰だって錆び付いてしまう。
そして、チームもトップチームではない。

しかし、復帰2年目のモナコ・グランプリでは予選でトップタイムを出して『ミハエル・シューマッハここにあり!』と自分の力を発揮した。
モナコマイスターと言われた彼はその難攻不落なモナコの地で最速マシンではないが最速ラップを出した。
残念ながら、その前にしでかしたペナルティにより予選グリッドは降格になっているが…
それでも、モナコマイスターの意地はあり本選レースでは再スタートの時に驚愕のオーバーラップをした。
残念ながら、ミハエル・シューマッハは自身が復帰する際に語った『最高のマシンを作り上げて結果を出す』事が出来ずに3年間走って永遠の引退をしたが、歳をとった、錆び付いたと酷評が大半の中、やはり元チャンピオンとして魅せるものも最速マシンでないながら発揮した。

そんな話の後にロータスから1年振りの復帰でヘイキ・コバライネンが代役で登場した。
彼曰く、一発の速さは出来てもレースコントロールは復帰早々は困難だったと…。
レース中に適時判断と行動、集中力は現役ドライバーとの差を感じた、と語っていた。

やはり、現役で走り続けないと勘は鈍るし、時代はどんどん変わっていく。



この時点では流れはミハエル・シューマッハからルイス・ハミルトンや現代の最高レーシングカーに乗るセバスチャン・ベッテルに傾いていた。

中嶋悟氏や星野一義氏、長谷見昌弘氏にミハエル・シューマッハを例に出したが、その時に求められるスキルを最大限発揮するだけでなく、カリスマ性をもちチームを統率して最高のチーム、マシンを手に入れ結果を残す事ができるものが時代性を作る事ができるドライバーなのだろう。

それは、どんな時代にもいるし、時代の違うドライバーを比較するのはナンセンス。

現代最高のドライバー、セバスチャン・ベッテル、フェルナンド・アロンソ、ルイス・ハミルトンがこれからどうなるか?静かに見守ろう。

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(添付、レスポンスより)
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by urochiiko | 2013-12-29 06:44 | 日記


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